冬の1日の中でも最も寒さが極まる深夜から早朝にかけての時間。
こたつから何とか両足を出して重い腰を上げて、ちょっとオシャレに着飾ってみたりして家を出る人々。白い息を吐きながら、隣の家の人に「あけましておめでとうございます」と声をかけたりして。
そう、これからの時間は初詣の時間。1年の節目を迎えた記念に、開運をお祈りするために、人々は目指す神社やお寺に向かって歩きはじめます。
こんなふうに、人々が家の戸を開けて外に出て神社やお寺に向かい、初詣の賑わいの中に入っていくようになったのは、だいたい明治の中頃からであったと言われています。
かつては「恵方」という「その年の縁起のいい方角」にある神社やお寺を目指して行くのが初詣だったようですが、今ではそのような習慣も特に気にされないようになっています。
時代とともにいろいろな形に変化しながら、こういった行事は行われていくものなのです。変わらないのは、1年の無事と開運をお祈りする人々の心なのです。
逆に言えば、それだけをきちんと持っていけば、運を開く扉をきっと見つけることが出来るでしょう。