「詣でる」という言葉はそもそも、神様に対するお祈りをするという意味であって、ものすごく厳密に書くのであれば神社に行ってお参りやお祈りをすることを意味しています。
ただ、日本では仏教が入ってきて盛んになった時代に、「神仏習合論」という考え方が生み出され、「神様も仏様も等しく尊いもの」という見方をするようになりました。
当時は、まだ人々がチョンマゲすら付けていなかった頃で、神道と仏教の対立からちょっとした戦争まで起きたほどなのですが、その争いにも神仏習合という平和な思想が決着を付けてくれました。
それ以来、初詣の場は神社でもお寺でも良いし、神様も仏様も、みんな人々の悩みや訴えを聞いてくださるのだという話になったのでした。
ただし、神社とお寺で初詣をする場合にはそれぞれ「作法」が違います。それについてきちんと知っておかなければ、開運の扉を開くのも難しくなるでしょう。
神社とお寺でのお参りの作法の違いで最も大きなところは、「音を鳴らすか鳴らさないか」というものでしょう。
神社では、綱を引いてガラガラ鳴らす鈴があったり、手を合わせる前に二度、「柏手」を打つ習慣があります。どちらかと言えば、賑やかにおまいりするわけです。
それに対してお寺では、黙って静かに手を合わせて頭を下げるというものになっています。1年の初めの日から余計な恥をかくことがないように、知っておきましょう。